幅広い顧客層にマーケティング戦略を展開しても、効率よく集客につなげることは難しいため、セグメンテーションで分類した市場の中から、自店の商品やサービスとニーズがあった顧客に的を絞った施策を行うことが求められてきます。
しかし、ターゲティングで間違ったターゲット層を設定してしまうと、効果が出ないばかりか、顧客層の絞り込みによって、利用客の減少を招いてしまう可能性があります。
そこでこの記事では、正しいターゲティングを行うための手順と、適切に絞り込めているかどうかを判断するためのポイントを紹介していきます。
フレームワーク「6R」で細かくターゲットを絞る

ターゲティングは、どこに基準をおいて絞り込んでいくかをまず明確する必要があります。
どのような顧客層の獲得を目指すのかによって、絞り込むときは顧客の年齢から性別、職業、ライフスタイルなどを細かく設定していきましょう。
このようにして見込み客の属性などを細かく設定していくことを、ペルソナ設定といいますが、設定したペルソナでしっかりと利益が確保できるかどうかを判断するための指標として、これから紹介する6Rを活用します。
1.Realistic scale(市場規模)
ターゲットをあまりにも絞り込みすぎると、十分な顧客の確保ができなくなるため、思うように利益を上げることができなくなります。
競合店とターゲット層が被っていなかったとしても、市場の規模が小さすぎては意味がありません。
場合によっては、規模が小さすぎて競合店が参入していないという可能性もあります。
2. Rank(優先順位)・波及効果(Ripple Effect)
顧客は何を優先するのかを考えて、商品やサービスを決める必要があります。
顧客は興味・関心のあるものに対しては自ら積極的に調べる傾向にありますので、ニーズにマッチすれば自店を選んでもらいやすくなります。
また、興味を持ってもらったあとは、SNSなどで拡散していくかどうかも重要です。
メディアが特集を組むと、爆発的に認知度が高まりますし、利用体験をもとに顧客がSNSを使って発信してくれるかどうかも重要なポイントとなります。
3.Rate of growth(成長率)
分析時点では高い注目度を誇っている市場であったとしても、今後規模が縮小し、衰退していくような市場に参入してしまうと、継続的に利益を得ることは難しくなります。
これから成長・拡大していく市場を選ぶことがベストです。
ライバルとなりそうな他店の売り上げ状況や、似た商品やサービスがどのくらい販売されているかなどを参考にすれば、市場の成長率を把握することができるでしょう。
ほかにも、例えばこれから開発が進む地域への出店も、成長率を期待していることになります。
宅地開発が進んでいる地域や、大規模な商業施設の出店が予定などをチェックしてみましょう。
4.Rival(競合)
できれば競合相手が少なく、競合相手がいても強力ではない市場を選ぶことが理想です。
しかし、ライバルが全くいない市場を見つけることは難しいでしょう。
そこで、市場にどの程度のライバルが存在するのかを把握し、その強さを確認しておくことで、参入後にかかるコストを意識することができます。
また、ライバルの力量をはかると同時に、市場規模も考慮します。
大きな市場であれば、ライバルが存在しても、十分に戦うことは可能でしょう。
例えば、いつでも行列ができている飲食店があったとすれば、店から溢れるほど市場規模が大きいという判断もできるでしょう。
5.Reach(到達可能性)
ターゲットに自店の商品を確実に届けることができるかどうかを考えます。
飲食店の場合は、例えばデリバリーを検討していたとして、宅配可能な地域にどれだけのターゲットが存在するかが重要となります。
同時に、店舗へどの程度の人が来店できるのかもしっかり把握しておきましょう。
例えば、店舗周辺で働くサラリーマンは、昼休みの時間内で用がすまなければ、次に来店することはありません。
6.Response(測定可能性)
最後に意識すべきは、顧客の反応を調べることができるかどうかです。
集客のために広告にお金を使ったとしても、その広告に対して顧客がどのように思ったのか分からなければ、改善策を検討することはできません。
どれくらいの反響があったのかを把握できるかどうかにも注意しておきましょう。
ターゲティングばかりに捉われないで考える

STP分析におけるターゲティングが、効果的な手段であることは間違いありません。
しかし、ターゲティングは表面的な側面だけでなく、もっと顧客目線で考えなければ、満足のいく結果を得ることは難しいでしょう。
ターゲティングだけに拘らず、顧客のニーズが何かをしっかりと見極めるために、他のフレームワークを合わせて利用して分析することをお薦めします。
まとめ
上手くターゲティングを行うためには、漠然と絞り込んでいくだけではいけません。
ここで紹介した6Rなどを活用して、間違った方向でターゲットを絞り込んでいないかをチェックしましょう。
6Rのうちのどれかひとつだけではなく、複数の基準を組み合わせて考えることで、より効果的なターゲティングができるでしょう。