どんなにこだわりの一品があったとしても、それをたくさんの人に知ってもらうためには、宣伝方法にもこだわる必要があります。
そこで今回は、飲食店が集客するために利用できる媒体やツールに付いて、種類とその効果をご紹介していきます。
第1回として、「アナログ的な媒体」の活用方法について見ていきましょう。
1)アナログ的な手段を活用する
スマホの普及により、ネットで飲食店情報を検索することは当たり前となりましたが、実は意外にも、ポストに入っているチラシやコンビニなどに置いてあるフリーペーパーを見て、来店するという人も少なくありません。
チラシのようなアナログ的なものでも、集客方法としてまだまだ効果が期待できますので、しっかり活用していきましょう。
フリーペーパーへ掲載する
新聞の折り込みや、駅・コンビニなどで手に入るフリーペーパーは、いろいろなお店の最新情報を無料で手に入れることができるため、利用者にとって便利な媒体であるといえます。
利用者にとって唯一弱点があるとすれば、不要になったときの処分に困るということでしょうか。
飲食店がフリーペーパーに広告を掲載する場合には、割引や特典が受けられるクーポンを付けことが一般的です。
広告掲載料は紙面上の占めるスペースの大きさによって変わりますが、掲載料のほかにさらに割引の対応までするとなると、利益がほとんど残らないのでは?と心配になるでしょう。
しかし、お店に来てもらうためには、まずお店の存在を知ってもらうことが重要です。
特にオープンしたてのお店は、まずは存在を知ってもらい、さらに来店を促す必要があります。
ただフリーペーパーに掲載するだけではなくそこにクーポンを付けることで、店舗の認知と来店へのハードルを下げるふたつの効果を期待することができるわけです。
そして、一度来店してくれたお客様がリピーターになってくれれば、割引分を回収することもできるでしょう。
チラシの配布
飲食店の集客法として、駅前や大型ショッピングモールのような大勢の人が集まる場所で、チラシを配布するというのも効果的です。
店舗が交通量の多い通りに面しているのであれば、店舗付近で通りかかる人を対象に配布してもよいでしょう。
なかなか受け取ってもらえないこともありますが、地道に続けることが重要です。
また、住宅街やアパート、マンションなどに、ポスティングをするという方法もあります。
ポストに入っているチラシは捨てられやすいとのでは?と思われがちですが、クーポンや割引券が付いていると取っておくという人も多いようで、意外に高い集客効果が期待できます。
チラシは印刷代のほか、配る人件費がかかってしまいますが、お店のアイドルタイムを活用して店舗スタッフに配布してもらえば、予算をかけずに低コストで集客することができます。
一方で、専門業者に依頼すると、営業時間外や店舗から離れた場所でお店を知ってもらう機会を作ることができます。
なお、チラシを作成するときは、少しでも人目を惹くようなキャッチコピーやクーポンなどを掲載しましょう。
チラシを手に取ってもらっても、中身を見てもらえずに捨てられてしまっては意味がありません。
ちらっと見ただけで、注意を惹くようなキャッチコピーや、デザインを検討することがカギとなります。
配布後は集客率を計測
チラシを配布したあとは、その効果がどのくらいあったのか、データ化できるようにしておきましょう。
例えば、来店時にチラシを持参してもらう、付けたクーポン券に番号を振っておくと、配布したチラシの枚数に対して、どのくらい効果があったのかを目に見える形にすることができます。
例えば、エリアごとに番号を振り分けておけば、エリアごとの反響度合いを知ることができます。
このようにチラシを活用して集客データを集めておけば、次回はさらに集客率を上げられるようになるでしょう。
クーポン・ポイントカードの発行
集客を考えたとき、初見のお客様の来店率を上げるだけでなく、「リピーター」を増やす対策も必要です。
ポイントカードを作り一定回数を来てもらえると割引する、あるいは次回利用時に使えるクーポンを渡すなどは、リピート率を上げることができます。
さらにポイントカードやクーポンに期限を設けると、その期間内に来店してもらうように促す効果が期待できますが、設定期間を短くすと逆効果になる可能性もあるので注意してください。
看板を設置
大通りに面したお店ではなく、例えばビルの3階にある店舗などは、視線を上に向けないとなかなか気づいてもらえません。
郊外では遠くからでも目立つように看板を設置することで、存在感をアピールすることができます。
店舗看板
店舗看板がないお店は看板を設置することで、お店の特徴やおすすめ商品をアピールすることができます。
すでに店舗看板があるにも関わらず集客できていないと感じているのなら、看板のデザインを一新してみるのもひとつの手です。
いつも見慣れている看板が変われば、その内容が気になるものです。
お店のイメージとかけ離れ過ぎるのは問題ですが、思いきって目を引くようなデザインやキャッチコピーを付けるなど変更してみて新規顧客にアピールしましょう。
野立て看板
駐車場がある店舗におすすめなのが野立て看板です。
遠くからでも確認できるので、車で移動しているときでも見つけてもらいやすいという特徴があります。
野立て看板は制作費のほか、施工費もかかるため気軽に設置できるものではありません。
そこで設置する環境をよく確認し、風景に埋もれることのないデザインやカラーを選ぶことはもちろん、設置場所にもこだわることが重要です。
まとめ
インターネットの普及により、飲食店の集客方法としてホームページやポータルサイトの活用が検討されがちですが、アナログ的な手法でも十分集客が見込めます。
いかにお店の存在を知ってもらうか。またどんなお客様に来ていただきたいのか。
さらにその店舗の立地条件などによっても、どの集客方法がベストかは異なりますので、予算も考慮した上で集客方法を検討してみましょう。